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愛犬柴犬エルとの最後のお別れ 火葬ではなく自宅で土葬して思うこと

愛犬柴犬エルが旅立ち2日経った2/11、最後のお別れをしました。

横浜に住んでいたなら迷わず業者に頼んで火葬にしていたと思います。

でも今は母の実家、山口県に住む田舎暮らし。

土地だけは持て余すほどあるので、自宅の庭に土葬することにしました。

近くにペット葬祭の会社があり調べてもみましたが、

合同の火葬で2万円、個別だと4万円とのこと。

火葬にするなら個別にするでしょうから費用は4万円になります。

金額的にも決して安くはないのでやはり土葬ということに。

まずは道具から必要となり、近くのホームセンターへ向かいます。

いつもならペットグッズの売り場でドッグフードを見て

これならエルは食べるかな

なんて思いながら買い物をしていたのに

もうそんなことをすることがないのか

と思うとまた切なくなっている自分がいました。

土葬に必要なのはスコップと石灰。

この二つを買い、自宅に戻り穴掘りを始めます。

考えてみると穴掘りをするなんて人生で初めてのこと。

軽く考えていましたがこれが大変。

最低でも1メートルは掘るようにとネットで調べると書かれています。

結局休み休み掘り続け4時間くらいで1メートルくらいの深さに到達。

準備はできました、エルとの最後のお別れです。

亡骸を抱えて、お墓となる場所へ行く前に

 

ふといつもの散歩コースを一周したくなりました。

父親が倒れてからの3年間、エルと歩き続けた散歩道。

朝昼晩と毎日の日課をもうエルとすることはありません。

最近は坂の下までは行けるけど、坂を登って帰ることができず

いつも最後は抱きかかえて自宅に戻っていました。

昔は抱きかかえられると必死に抵抗したのですが、

ここ数ヶ月はおとなしく腕の中にいたものです。

エルを土の中に置き、土をかけていきます。

このシーンを想像しただけで胸がつまりそうに感じていたのですが、

実際には淡々とできている自分がいました。

実はエルの亡骸を抱えて散歩をした時に号泣してしまっていて

土をかけ葬る時は少し冷静になっていたのです。

土を掘るのとは違い、土をかけるのはあっという間。

墓標を立ててエルのお墓が出来上がりました。

 

エルが人を噛むことはなかったのですが、

 

旅立つ3日前初めて噛まれてしまいました。

 

元気のないエルにナメナメしてもらおうといつものように顔を出すと思い切りガブリと。

 

もう普通ではなかったのかもしれません。

 

頬には大きな傷跡が。

 

そしてその後、指も思い切りガブリ。

 

皮がめくれかなりの出血もしました。

 

あれから2週間以上経っているので頬も指もだいぶ治ってきているのですが、

 

傷を見る度、

 

傷が痛む度、

 

エルが残した傷でさえ愛おしく思えます。

 

あの時はまだ噛む力があったんだな。

 

このまま治らなくてもいいやなんて気も。

 

いずれ傷は治るのでしょうが、

 

その時はエルとの繋がりが一つなくなるようなそんな寂しさも感じてしまいます。

 

エルとお別れして2週間、毎日エルのお墓に行き話しかけています。

土の中に置いた時、エルの頭はこっちだったな。

その時の様子は動画にも収めたので、見返すことでその時の気持ちも思いかえすことができます。

ここにエルが眠っていると思うと寂しくはありますが安心感のようなものも。

やはり土葬にしてよかった。

最後まで自分の力で見送ることができたから少しは喜んでくれてるかな。

大好きだった父のところに行けてまた甘えているのかな。

父が他界し、私が寂しい思いをするだろうとすぐには父のところには行かないでくれたんだね。

父の三回忌を終えて10日ほどして旅立つなんて。

 

父はエルに私のことをあんちゃんと呼んでました。

 

だから私もエルに向けては飼い主というよりあんちゃんのつもりで接していた日々。

もう僕がいなくてもあんちゃん、大丈夫でしょ?って言っているのかな。

うん、あんちゃんは大丈夫。

そっちに行くのはずいぶん先になるけど、それまでお父さんと仲良く見守ってくれよな。

エルがいてくれたお陰で幸せだったよ、我が家の家族になってくれてありがとう。

※上から4枚の写真はエルが我が家の一員になった日、2006年4月27日のものです

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